スマホの端末が高い 国の方針で利用料金が上がった理由
注:本文中の料金はいずれも税別です。
スマホの端末代菌が上昇しています。2015年以降急激に上がっています。
これは当たり前のことなのですが、実際の数値として表れてきました。
みなさんご存じのように、総務省が端末代金の引き上げを携帯電話各社に要請しました。
これは値上げが目的ではありません。
0円端末を目玉にして、自社の利用者にする手法が横行した結果、携帯電話会社を乗り換える人が端末をお得に手に入れて、
しかも高額なキャッシュバックを手に入れてしまったのです。
その分、同じ携帯電話会社を長く使う人は損をするという構図だったからです。
総務省の狙いは、端末代金は正規の料金を確保し、その分月額料金を下げて長期的に使っている人の料金を下げる、ということでした。
でも結果はどうだったかというと、実質「端末代金が上がっただけ」と言うことです。
そもそも国がスマホの料金が高いとか、端末代金を上げるとか、そんな価格操作のようなことをする必要はなかったと思います。
だからこそ、携帯電話会社も表向きは従っても、実質自分たちは損しないようなプランを作ってきているのです。
「長期的に使っていて、データ通信量の多くない人にお得なようにする」という要請に対するプランです。
ソフトバンクとauはこれに対し、「月のデータ容量1GBで4,900円」というプランを出しました。
5,000円以下という要望に対し、ぎりぎり5,000円以下にしたのです。
でも、それまでの最安プランは月のデータ通信量量2GBで3,500円のところ、半分の1GBで2,900円にし、
かけ放題のライトプラン(1,700円)と組み合わせられるようにした、というだけです。
これに300円のネット接続料がかかりますので、2,900円+1,700円+300円=4,900円です。
まぁ、都合良く作ったものです。
しかも、データ通信量が2GBから1GBと半減していますが、3,500円から2,900円とたった600円(約2割)安くなっただけです。
そこはいまいち納得できないのですが、さらに問題なのは、このプランにはワナがあります。
実質使えないプランです。
確かに月額料金は4,900円に安くなりました。
でも実は、端末代金を組み合わせると、逆に高くなるのです。
つまり新規に端末を買って、4,900円のプランを組み合わせると、端末サポートがないために、
実質の支払額は従来の2GBプランで端末を使った方が安くなるという逆転が起こるのです。
「長く使っている人を優遇する」という要請に対し、端末を買い換えないこと、を条件にしたのです。
嫌らしいですよね。よく考えたものです。
こんなことで、月額料金は下がらず、端末代金が上がっただけ、ということなのです。
今、スマホの料金を下げたいなら、格安スマホや格安SIMに乗り換えるしか方法はないのです。
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